ばあちゃんが認知症の話

ばあちゃんは認知症、今年で10年をとうに超え、長い闘病を続けている。

隣町にすんでるばあちゃん。

発症からしばらくは「忘れていること」「何かおかしい」と分かることが相当キツかったようで、農薬飲んで自殺しようとしたりしていたらしい。(当時義務教育中だった私は大人の隠蔽により知らなかった)

 

が、今はそんな記憶もなく、人がいるとニコニコとしたり、歌ったりエクレア食べて「ブラボー!」と喜んだり私のことを時々実の末妹と勘違いしたりと、本人は楽しそうに生活している。

 

時々脱走()して近所の人に確保されたり警察の方にお世話になっているので、関係者各位に頭が上がらない。

 

初めてのブログで祖母の話を書くというのはネタに乏しいのかもと思われるが、実際そうなのでほっといて欲しい。

 

可愛いばあちゃん

 

ばあちゃんは元来明るい人で、チャキチャキしていて、祖父と共に仕事に繰り出したりしていた。

(今回話題になる祖父母は母方なので、我が家にいる父方の祖父とは別の人です。)

基本的に田舎の人当たりのいいおばあちゃんであった。

祖母が馬肉で作る肉ご飯は相当美味しいらしく、法事とかで振る舞われていたらしい。個人的にはこんにゃくのピリ辛煮が好き。

 

しかし、当時60半ばだった祖母も病魔に襲われてしまう。アルツハイマー病である。

今になれば「進行中だった」とわかることも多いが、当時は物忘れが多くなり、家族からは「なんで分からないの!!」と怒られていることも多々あったようで、そう言われる度に狼狽え、外で泣いていた。

 

色々あって、いま祖父母は二人暮らしだが、祖母は「家に帰りたい」とどこかに出ていってしまう事が多くなり、それなりに物静かだった祖父は「つらい」と涙を零した。

 

と、それなりに深刻なことは多々あるものの、今回書きたかったのは愉快な祖母の言動とただの自慢?↓

 

  1. 味が分からなくなりつつあるが、甘いものを渡すと「こんな美味しいもの食べたことな〜い!グゥやね!」と喜ぶところ。かわいい
  2. 稀に英語が口から出てくる。やはりご飯時には喜びのボキャブラリーが機能するらしい。ブラボーとワンダフル、ケーキを持ち寄ると「今日は誰のバースデー??」とノリノリ(あなたの誕生日です)
  3. その昔小説や作文を書いていたので、風流なことを考えるのが好き。「この山を見て一句〜」→こっちが考えている間に忘れて別の話へ
  4. 昔読んでいた本の一節を喋り出す。特にお気に入りはカール・ブッセの「山のあなたの空遠く……」旅行に行くと大体この詩についてのトークが始まる。長い
  5. 今まで話してこなかった新しい作者の詩やら本の話を突然話し出すが、時々違うストーリーとハイブリッドしている。
  6. デイサービスの連絡帳に「お風呂でご機嫌で歌っていた」「かるた取りを開催すると、取らずに言葉を真剣に聞いている」「難しい詩をくちずさんでいた」「ありがとうね〜と嬉しそう」「服を褒めると照れてもじもじしていた」と書かれ、目に浮かぶような。毎回愉快なことしてるんだろうな
  7. 人前で嫌なことを言わないので、ありがたい事に近所の方にご飯誘われたり、病気を承知で同窓会に来て!面倒はこっちで見るから心配しないでね!と言ってくれる同級生の人がいること。
  8. まだ文字が若干書ける。「本当にすごい事だよ!」とのこと。はっきりした文字は日によってはスラスラ読んでいるので、根っからの文学人なんだろうな〜
  9. 旦那さんのことを「とうちゃん」と呼ぶも、時々自分の旦那さんだと理解できないらしく、とうちゃんはとうちゃん、という枠で覚えている。(とうちゃんが行くなら私も行く!とうちゃん、美味しいで食べなよ〜いいの?とうちゃん!私旦那さんの所行ってくるわと絡む)
  10. 私の父(祖母から見て義理の息子)の発言を、発症前からあまり間に受けていなかったので、「(父)ちゃんが言うことは信用ならんわ〜!」とはっきりキャラクター性を理解した応答をする。父はわりかし適当なことを吹き込む。
  11. 多くの肉が食べられない人だったが、病気になってから肉と分からず食べるようになる。「これすっごく美味しい!(豚肉)」「ここに肉入ってるの?お肉は嫌だなァ(牛肉を食べながら)」
  12. 私たちが会話してると積極的に話に入ってくる。お話大好き。世間話あたりなら非常に慎重に返事をするので、初めて会った人と挨拶程度なら病気だとわからないくらい。でも中身はそれなりにボケてる
  13. 若い子好き。店の姉ちゃんにとにかく絡む。「いいお店やったわ」「ありがとうね」「可愛いね」など。孫は目の前で繰り広げられる口説きが少し恥ずかしい
  14. 我が家のお風呂に入った日はいたくご機嫌で「いっい湯だな〜♪ここは△△、〇〇(娘の名前)の湯〜♪」など即興で歌いだす。
  15. 逐一褒めてくれる
  16. ほんとちびっこくてかわいい

 

 

と、特によく見かける行動

細々と面白いこともしてるけど、今は思い出せないのでまた今度。

 

認知症の方と一緒に住んでいる家族の方はすんごい大変だろうと思う。人によって攻撃的だったり、昔の面影がなくなるほどと聞いたことがあるから、周りの人が耐えられなくなることもあるんじゃないかなぁと。私はたかだか週に何度か顔を出すだけだから、毎日の苦労もないし、ある意味都合のいい人間なのかも。

 

ただ出来るだけ病気によって生まれたマイナス面よりは、元来持ち合わせてるばあちゃんの良いとこ見つけておきたいなという気持ちでちびちびまとめました。なので細かい所は暇があればまた書きたい。

 

 

一人でいないオーディエンスに話しかけている感じで書いてしまったが痛い雰囲気では?ブログってこんな感じなの?カテゴリって何

 

既に書き直したい。 書き直せるのかな。 以上

 

追記  書き直せるっぽいですね